公開日:2023.7.28/最終更新日:2024.9.28
コラム
「好きな香り」や「似合う香り」を探したいという人は多く、そのために香水の選び方が大切なことはもちろんなのですが、洗練された印象にするには実は付ける量や付け方もとても重要です。新しく購入する香水だけでなく、既に持っている製品でも付ける量や付け方次第で印象が大きく変わりますよ。そこで今回は、香料が入っている割合によって名称と持続時間が違うオーデコロン・オードトワレ・オードパルファン・パルファンなどのアイテム別やTPO、香りのタイプ、季節などによって、程良く魅力的に香りを漂わせる効果的な使い方をご紹介します。大人のマナーとしての参考にしてくださいね。
香水は温められると広がったり、顔周りや首元、手元などの鼻から近いところへまとうと周囲に届きやすいので、相手との距離感やその日の過ごし方でつける場所を変えるのがポイントです。以下では、おすすめのつける場所をご紹介します。
体の中心部ともいえるウエストの両サイド、脇腹にまとうことで、全身をふんわり包み込むように香らせられるだけでなく、衣服の下に隠れているため、ほのかで上品に留めておくことができます。ビジネスシーンや、レストランなどの食事をする場所で香りを主張したくない時にも最適です。
汗をかきやすく匂いが気になるという方には、汗腺の多い背中や腋窩、胸元にはデオドラント剤を併用し、20-30cmほど離してウエストの両サイドにスプレーする付け方がおすすめ。帰宅後シャツを脱いだ際にほんのりと香りが残っていて、自身のボディが1日中良い香りで包まれていた満足感が得られるでしょう。香りは周囲への演出効果も高いですが、自身の嗅覚で得られる喜びこそが真骨頂と言えます。TPOを問わず、ベーシックで毎日香りをつける場所としておすすめのパーツです。
手軽に着けやすいだけでなく、動脈もあるのでしっかりとした香り立ちも楽しめるのがひじの内側です。
ひじより先の部分は日常的にもよく動かすため、それにつれて香りも広がりやすく、周囲への香り演出の効果が高くなります。具体的は衣類を着る前や、袖をまくったひじの内側の両側へ1プッシュずつ付けます。肌の上で液だれ状態になって両手を擦り合わせたくならないように、 “オードトワレ”や“オーデコロン”、また“オードパルファン”でも甘さや重さが強くないタイプなら15-20cm “オードパルファン”や“オードトワレ”や“オーデコロン” でも、甘さや重さのあるタイプならば20-30cmほど離してスプレーします。霧はすぐに乾いて香りは自然に揮発していきます。
手首も同様の部位ですが、ひじの内側より面積が狭くなるため、スプレーでまとう際に広がる霧が拾いにくいことがあり、ついつい近距離からのスプレーで液だれするほど付いてしまい、擦り合わせて首筋にも移したくなってしまうのです。どうしてもそうしたいという方には絶対NGとは言えませんが、擦ることで香りのバランスが崩れることがあるので、香りのプロローグからエピローグまでを楽しむのであれば擦り合わせるのは止めて、体温による自然な揮発に任せてみてください。購入する際のタッチアップでもこの方法で香りをを試してみてください。
フレグランスラインのハンドクリームを使う際も、手首とひじの内側で部位の使い分けがおすすめ。
TPOとしては、香りでパーソナリティやイメージを演出したい時、デートやパーティなどで華やかさやフォーマルさを表したい時、また、仕事場でもビジネス環境にそぐわない香りや付けすぎでなければ問題ないでしょう。自身で香りを感じやすい場所でもあるので、香る度に気分転換になります。
逆に、テーブルの上でも香りやすくなるので、食事へ行く予定がわかっている日には香りが強くなりすぎないよう、使っている香りの持続時間を考慮しておきます。
香水は下から上に立ち昇る性質を持っているので、上半身よりも、足首や膝の裏側のような下半身にまとうことで鼻からも距離ができて、インパクトや個性が強い香水でも控えめに香ります。例えばドライブや映画館など、隣の人と長時間に渡り近くで過ごす際にも、足元の動きに合わせてさりげなく香るのがポイント。常に自分が気になるほどは香らないため香りに酔いやすい方や、重厚感や甘さのある香りを使うことが多い方、既に持っている香水があまり好みでない場合にもそれらを活かすことができ、香水を始めて使う人でもトライしやすいでしょう。
特に足首は汗もかきにくく体温も上がりにくいため、香水本来の香りが穏やかに長持ちします。
スカートやスラックスのいずれのファッションでも、外出先でリタッチしやすいだけでなく、付けたての悪目立ちを防ぐことができます。
ひざの裏側につける動作はフェミニンな印象になりがちなので、太ももの裏側ならメンズ向けのつけ方としてもおすすめです。両足へ20-30cmほど離して1プッシュずつスプレーします。
首筋は体温も高く香りが広がりやすいということ、周囲の人や自分の鼻にも近いため、少量でもしっかり香りやすいポイントなのはお伝えしましたが、上半身でも、より柔らかく香らせられるポイントが肩、ショルダーラインになります。
“オードパルファン”や“オードトワレ”、“オーデコロン”のヴァポリザター(スプレー)の霧を、肩上20-30cmから降らせてみましょう。その後に衣類を羽織れば洋服越で間接的に香るので、華やかながらも嫌味がありません。そして上着を脱ぐ瞬間やハグをするなど、至近距離へ寄った時に肩や背中側からふんわりと香るので、セクシーな印象も残せるかもしれません。
因みに、髪の毛を香らせたい場合には、髪のために成分が考慮されているフレグランスヘアミストからお気に入りを探しましょう。
海外シネマやドラマのワンシーンのように、うなじや首筋へスプレーしたり、また、手首へつけてから首筋へ移している人も多くみられます。
首筋は体の表面近くに太い血管があり、体温も高く、鼓動に合わせて香りが広がりやすいだけでなく、周囲の人や自分の鼻にも近いため、少ない量でもしっかり香りをアピールできるポイントだと言えます。故に、オフィスや電車、飲食店などでは、しばしば他人の香水が強く感じられ、不快な思いをする人がいるようで、そうならないための気遣いが必要です。香りは熱で強く感じられたり広がったりするので、特に夏は気をつけたいものです。
うなじや首筋につける際のTPOとしては、夕方以降にドレスアップする際や親密な間柄でロマンティックな時間を過ごしたい時が理想的です。
軽やかで持続時間も短い“オードトワレ”や“オーデコロン”なら15-20cm 5時間前後残る“オードパルファン”なら20-30cmほど離して1プッシュスプレーします。ドレスアップする際なら、ジュエリーのようにリッチな高級感を放つ“パルファン”もおすすめです。
フラコン(瓶)であれば、ボトルの淵に指を当てたりキャップ部分のストッパーなどに液体を取り、肌が少し湿るくらいにそっとなぞり、“パルファン”ならではで特別な高揚感を高めるフェミニンな仕草です。
“パルファン”は香料の濃度が高いため、一般的に強い香りだと表されます。それを首筋につけるとなると、一層派手な印象になるのではと気にされる方がいるかもしれませんが、実はパルファンは香り立ちはまろやかで、8時間以上ゆっくりと肌に残り、まとう人と一体となる贅沢感が味わえます。
携帯しやすいタイプが理想であれば、スプレーやロールオンボトルに移し替えて使用してください。ただしいずれも食事の前は避けること、ネックレスやイヤリング、シルクのスカーフなどにはつかないように気をつけることが大切です。
つけた香水をつい擦ってしまうという人は、スプレーするときの距離で解決!汗をかきやすい場所を避けて、霧でまとえるような距離でスプレーしましょう。
皆さんがどのように香水をつけているかを聞いてみると、手首の片側へスプレーし、両手首を擦り合わせ首筋の両側へ擦り伸ばす、というつけ方が多いようです。手首は面積も狭いため、どうしても近距離からのスプレーになり、液だれしたように付いてしまいますが、香水の付けすぎを気にして1プッシュを4カ所に分けているという方もいるようです。しかし1プッシュであってもムラ付きや、首筋の香りは目立ちやすいだけでなく、衣類との擦れや汗によって消えやすく、むしろ香りが安定しないことも。
またトップノートの先端にくるアルコールの刺激臭が苦手で、その部分を緩和し肌に馴染んだ状態にするために擦っているという方もいますが、エタノールの刺激臭などが気になる場合は、少しでも早くその部分が揮発するよう、擦るのではなく空いている方の手で軽く仰いでみてください。そうすることで、擦って香りのバランスを変えてしまい、ともすれば長持ちを妨げることにならずに済みます。
トップノートは、香りの中心部であるハートノート(ミドルノート)を引き出すために調香されています。オーケストラのアインザッツが注目される大切な出だしであるように、メーカーやパフューマーの作品を早送りすることなく、その日の環境や体温とともに、楽しみながら変化を追っていただきたいです。
高温多湿な夏はもちろん、一年中汗をかきやすい体質や環境の方もいることでしょう。香水を使用していただく際に常にお伝えしている一つが、汗の匂いを誤魔化すアイテムではないということです。
汗そのものより、放置しておくことで不快な臭いになるため、汗と臭いを予防したい場合には制汗・消臭に役立つデオドラント剤を併用してみてください。身だしなみを整えるタイミングで、汗腺の多い腋窩や胸元、背中に予め塗布し、香水はご紹介しているそれ以外の部位に適宜まといます。そうすれば、汗の臭いと香水が混じり合うことで本来の香りが変わってしまう可能性を防げます。
また、汗で香水が落ちて香りが持続しづらいという方には、ウエットシートで汗を拭いて新たにリタッチしていただくとよいでしょう。同じく、仕事が終わってからや夕方以降に、外出先で香水をつけ直したり日中と香りを変えたい方も、ウエットシートで首筋やひじの内側の汗や汚れをさっぱりと拭いてからにしてみてください。ただし、その直後に会食や食事に行く場合は、香りが強くならないよう使用している香水の持続時間を逆算して考慮します。
あるいは、アルコールによる拡散性がなく穏やかなソリッドパフューム(練り香水)も、さっとリタッチできコンパクトで便利です。
そもそも、暑い季節にはライトな香りを選びがちなので、当然香りが長持ちしにくいと言えます。
そこで一つの方法として、同じシリーズのシャワージェルやボディローションといったボディケア製品をトータルで使用すれば、同じ香りの層をつくり、柔らかく長持ちさせることにつながります。
或いは、暑苦しく感じさせない程度に持続力のある香りを選択する方法もあります。これらについては、興味のある各メーカーのアドバイザーに該当する製品を尋ねてみてください。
香水を綺麗に長持ちさせる秘訣は、潤いのある清潔な肌と、スプレーの距離と回数です。1か所へたくさん付けるのではなく、薄づきのスプレーを複数か所に。
香水は素肌にまとうからこそ、それぞれの素肌の香りや体臭と混ざり、自分の香りとなります。同じ香りでもつける人によって印象が変わるのはそのためです。また、香水は汗の匂いを誤魔化すアイテムではないので、清潔な肌の上にまとうのが基本です。汗を抑えたり時間の経過による臭いには制汗・デオドラント剤を使用します。
さらに、肌がうるおっていると香水本来の香りが維持されやすいので、乾燥が気になる方は保湿のケアも行うとよいでしょう。使用する香水と同じシリーズのボディアイテムはベストな相性ですが、近年はグタールのユニバーサル ボディクリームのように、ブランド内のすべての香水と合わせやすいモイスチュアライザーが出ています。これらの香りはマイルドですが、エンハンサーの働きも期待できます。またブランド内の香水と合わせるために発売されていますが、それ以外のブランドの香水と合わせても上手くいくことが多い有難いアイテムです。試してみてはいかがでしょうか?
一部の“パルファン”以外、“オードパルファン”や“オードトワレ”、“オーデコロン”はスプレータイプ(ヴァポリザター)になっています。基本的には1カ所へ1プッシュを目安にします。それにより肌につけた量がわかりやすく、つけ過ぎを防ぐことができます。合計でどれくらいにするかは、その日のTPOをわきまえながら、また、自身の香水使いの経験値を踏まえて判断していきます。
同じ香水を長く愛用していると、次第にどの程度香っているか分かりづらくなる方もいますので、適量が見つかったらそれを維持するとよいでしょう。
肌へ直接つけられないという方は、洋服の上からつけていることがありますが、肌より布地は香りが留まりやすいので、自分では麻痺してしまう蓄積した香りが目立つことがあり要注意です。メディアでフレグランスの移り香りを手紙や名刺につけるTIPSなど紹介することがあるのですが、私のように日々多くの香りを扱う仕事をしていると、何かお渡しするものなどでも相手の方から、「MAHOさんの持ち物はいい香りがしますね」言われてしまい、お褒めと捉えて良いのか気になることも…気化した香りでも身の回りの物に付いて残るため、ミックスされ過ぎて濁った印象にならないよう気をつけています。
“オードトワレ”、“オーデコロン”、また甘さや重さが強くない香りなら15-20cm、“オードパルファン”や甘さや重さのある“オードトワレ”、“オーデコロン”なら20-30cmほどを目安に離してスプレーすることをおすすめしていますが、製品によっても霧の出方が違うため、重要なのは、肌の上で液だれするような状態によって香りがきつく放たれるのを防ぐよう細かな霧状でまとうことです。
また肌へ直接つけられないという方は、洋服の上から吹きかけていることがありますが、時間が経つとシミとして浮き出てくる可能性もありますので要注意です。充分に距離を離して吹きかけるか、アンダーウエアや裏地、裾など目立たない場所にしておきましょう。
香水は、付けてから20-30分後からに香るメインのファセットであるミドルノート、それにつなげるオープニングのトップノートと、2-3時間後に肌に残るベースノート(ラストノート)で構成されています。時間とともに表情を変えるので、それぞれのパートに違った魅力を感じることもあり、この変化も香水の楽しみです。
予定に合わせて香水をつける際には、好みのタイミングを計るのも上級遣いです。またリタッチなどの付け直しは、先につけた香りがベースノートのタイミングになってから行うときつくなりづらいほか、つける部位などともバランスを考えて調整しましょう。
一般的にトップノートはシトラスフルーツ、グリーン、スパイス、アルデヒドなど、ミドルノートはフローラル、ハーブ、ベースノートは木材や樹脂、バニラやアニマリックな香りなどの重厚感や甘みで構成されています。場合によっては、天然原料から採られたものだけでなく、調香師が特定の香りを表現するためいくつかの異なる素材をブレンドした特有の香料も使い作成します。
購入のため試す時には、 ムエット(試香紙)で嗅いで気に入った香りを絞り、手首の内側へ霧状になる距離で1プッシュして、軽く仰いだり手を動かしたりしてアルコールの刺激臭を飛ばした後に香りを確認します。2つ以上を比べる際は、香りが混ざらないように左右の手に分け、ライトな香りから試します。どちらの香りにしようか迷ったら、ムエットや手首につけて時間を置いた数時間後のベースノートまで確認してから決めましょう。
シルキーでエレガントなサフランに、レザーとラズベリーを組み合わせた印象的な香り。革を感じさせるスパイシーな幕開けから、ラズベリーのフルーティーでスイートなノートが顔を出しますが、ベースとしてラズベリーをブレンドしたというのがユニークです。エキゾティックな気分が高められ、力強い輝きをまとえそう。
サフランは高価なことでも知られるスパイスですが、ブランド創設者の思い出の地や郷愁を誘う特別な香りだと語られ、香水のタイトルに掲げています。近年、欧州のブランドでもサフランノートの採用が急増してきていますが、それらよりも格段に早く登場したオリジナリティを持つフレグランスです。
<BYREDO/バイレード>オードパルファン ブラック サフラン 50~100mL 26,070~38,170円
マンダリンの明るくジューシィな香りに、ブランド創業者自身が好きだったというバジルのアクセントと、ライムのシャープさで、飽きのこないキリッとした仕上がりです。ブランドのアイコニックな香りでもあり、ジョーマローンの中でも世界的に高い人気を博しています。
フレグランス製品のラインナップはボディ用やルーム用などと豊富になっていますが、ヘア用となるとまだまだ少ないのが現状です。ヘアミストの後乗せした香り方とは違い、ヘアシャンプー&コンディショナーによって頭皮や髪全体から鼻先へと香ってくる幸福感は、入眠や目覚めの時に実感できるでしょう。
<JO MALONE LONDON/ジョー マローン ロンドン>ライム バジル &マンダリン シャンプー 250mL 6,600円
<JO MALONE LONDON/ジョー マローン ロンドン>ライム バジル & マンダリン コンディショナー 250mL 6,600円
近年日本では“金木犀”をテーマに作られた香りがブームとなり、フローラルタイプながら金木犀が咲く頃にはジェンダー問わずに注目さています。重くなりがちでシーズナルなイメージも強かった従来のオスマンサスフレグランスを、アプリコット、ペア、ビターオレンジによってみずみずしくしているため、1年を通し定番として活かせる香りです。
香りと質の安定性が高いとされる種類から、中国にて9月〜10月に手摘みされ、3カ月熟成の後に抽出されたオスマンサスアブソリュートを使用。世界トップクラスの香料会社でヒット商品を生み出してきたパフューマーらが調香したクオリティで、手が届きやすい価格なのもロクシタンだからこそです。
<L'OCCITANE/ロクシタン>オスマンサス オードトワレ 75mL 7,920円
バカラの象徴的なレッドカラーは、透明なクリスタルに24金粉を混ぜ合わせ540度という高温で溶解することによって生み出されるといいます。その錬金術のような技とラグジュアリーな世界観を持つバカラが250周年を記念して、香水の錬金術師であるフランシス・クルジャンとコラボ。ガラスのミネラル、炎、結晶、息づかいを一つにまとめあげたような香りです。
ジャスミンの優美さにサフランの光沢感や、ミネラリーなアンバーの香りが輝くように広がります。シルキーな布地や深紅の色味をまとったように上質な贅沢さで、まさに、燃え上がるように情熱的な香り。予期せず訪れる甘美な時に備えてアドマイザーに入れてポーチに潜ませておきたい逸品です。
<Maison Francis Kurkdjian/メゾン フランシス クルジャン>バカラ ルージュ 540 エキストレ ドゥ パルファム 35~70mL 42,900~75,900円
ディプティックは美術学校出身の3人が1961年にパリで創業しましたが、彼らが夜更けまで語り合い信頼を育んだという伝説のナイトバーOrphéonの店内に漂っていた香りと、ジャズの調べ、知的好奇心に富んだ会話などを表現しています。彼らの友情と時代へのオマージュとして、ブランド創立60周年に発売されました。
トンカ豆の温かみ、シダーの深淵さ、ジュニパーベリーの精気、フローラルのまろやかさによるレトロモダンな香りは、練り香水というクラシックなアイテムで世界観が一層と堪能できます。肌寒い夜道を歩く時はマフラー下の首筋へ、またバーで友人たちと語らう最中に手首へなぞれば、再び戻ってきた自由やナイトライフへの高揚感と喜びに満ちるでしょう。
<Diptyque/ディプティック>リフィラブル ソリッドパフューム オルフェオン 8,690円
伝統的なコロンのように微かなノスタルジックを感じさせますが、実は革新的な香料使いにより、昨今のトレンドによって市場に溢れているウッディ・アンバリーのフレグランスとは一線を画しています。
上から見るとダイヤカット形のボトルは、手に取るとその安定感と普遍性に気付かされます。
ナチュラルでアロマティックな要素とコンテンポラリーでメタリックなコンビネーションの心地よい香りです。エルメスから15年ぶりのメンズフレグランスということで発売され、今や同じラインのスキンケアアイテムも揃う人気ですが、ボタニカルな香りが好きな方には男女問わずに支持されています。
<Hermès/エルメス>H24 オードパルファム レフィラブル ナチュラル スプレー 50~100mL 14,410~19,580円
心身を包み込むようにお香が満ちた寺院とウードへのオマージュから生まれた香りは、ウード、サンダルウッド、ローズウッドに、チャイニーズペッパーなどのスパイスから成るウッディノート。洞窟の奥の湿った空気と冷たい岩肌のように、静かな深みが知的かつミステリアスな香りです。
アニマリックやレザリーなど複雑な強さを持つウードの香りに魅了された調香師たちが、ウードそのものを使う・使わずに関わらず、各々のウードフレグランスをクリエイトしています。今日のウードマーケットに大きく影響を及ぼしたのは、2007年にヨーロッパの香水としてウードを世界へ紹介したこのフレグランスの人気と成功でしょう。
<TOM FORD BEAUTY/トムフォード ビューティ>ウード・ウッド オード パルファム スプレィ 10~50mL 28,050~39,600円
古代アステカでは薬としても珍重されてきたバニラへの賞賛から、“財宝のように尊いバニラ”という解釈で創られた香りです。製品名のようにバニラノートが際立っていて、そこへ対極的にウッディがぶつかることで、甘いだけではない奥行きとダークな一面をもたらしています。
オープニングはスイートな温かみですが、次第にウッディなファセットが覗き始めます。このウッディアンバーの効かせ方は<セルジュ ルタンス>のブランドらしさではないでしょうか。ジェンダーを問わず使える香りですが、バニラの世界に溺れてみたいと思っている男性も是非試してみてください。
<SERGE LUTENS/セルジュ・ルタンス >アンボワバニール 50~100mL 19,800~30,140円
ティーをベースに、爽やかな柑橘や繊細なジャスミン、フレッシュなスパイスのアクセントで、“緑茶”をネーミングにした香水をクリエイトしています。
調香師のジャン=クロード・エレナ氏を世に知らしめたこの香りは、世界のみならず日本のフレグランス市場と愛用者に今でも多大な影響を与えています。
洗練されていながら使う場面を選ばず、また知名度もある香水をギフトにしたいと思う際にまず候補に挙げたい香り。高級ジュエリーブランドにふさわしい品位と佇まい、さらりと軽やかな茶の香りは、相手にもリフレッシュやリラックスできるようなひと時を贈りたいという思いが届くのではないでしょうか。
<BVLGARI/ブルガリ>ブルガリ オ・パフメ オーテヴェール 75mL 14,520円
香水をつける代表的な場所をお伝えしましたが、5カ所それぞれの両側全てにつけるということではなく、TPOによって自由に調整できます。例えば、仕事に出かける朝には身だしなみも兼ねてウエストやひざの裏側のみ、午後は気分転換に自分にだけわかるようなロールオンやソリッドタイプで手首にほんのりつけるか、ハンドクリームを。夕方からは予定に合わせて、会食があるなら足首にプラス、よりインティメイトな時間や場所なら肩やうなじに。就寝前や休日のプライベートな時間には好きな香りを肩やひじなどにまとったり、起き抜けには空間へスプレーし呼吸してみても良いでしょう。過ごし方やまとう香り、季節によってフレグランスライフを気軽にエンジョイしてください。
※価格はすべて税込です。
※品切れの際はご容赦ください。
※2024年9月28日現在の価格です。価格が改定となる場合がございます。
フレグランスアドバイザー
MAHO
クロスブランドでの香水スタイリングのパイオニア。セミナーやメディアでのリコメンド、製作ディレクションの他、日本フレグランス協会常任講師、日本調香技術普及協会理事を担う。
ポイント
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