ずっと素敵でいるための「エフォートレスシック」
齋藤 薫 スペシャルコラム

2023.8.25

特集

2023年イセタンズ秋冬号が掲げるテーマ【エフォートレスシック】。ずっと素敵でいるための7つのルールを美容ジャーナリスト・齋藤 薫さんが綴ります。「気取らずにおしゃれを楽しむ」というトレンドワードとして使われるエフォートレス。肩の力を抜いた“こなれ感”のあるスタイルを取り入れてみてはいかがでしょう。

ずっと素敵でいるための「エフォートレスシック」齋藤 薫 スペシャルコラム
齋藤薫さん

 

文/齋藤薫

美容ジャーナリスト、エッセイスト。女性誌編集者の経験を活かして美容記事の企画に携わるほか、化粧品会社や百貨店のコンサルタント、広告や商品開発のアドバイザーなど、幅広く活躍中。著書に『「美人」へのレッスン』『美人だけが知っている100の秘密』など多数。

◆ずっと素敵でいるための「エフォートレスシック」7つのルール

Effortless Chic Rule1

誰とも似ていないのに個性的すぎない、それこそが洗練

 

「あの人、素敵」…そう言われる人の、決定的な共通点がわかるだろうか。紛れもなくそれは、洗練されていること。素敵と洗練は、イコールであると言ってもいいほどに。でも洗練って、そもそも何なのか?正しく定義することが難しいように、洗練を形にするは難しい。

だが今シーズンの伊勢丹が掲げたテーマ「エフォートレスシック」は、まさしく洗練とは何か?を解き明かし、そっくり形にするような提案となった。つまり洗練とは、文字通り“力の抜けた上品さ”であると説く提案なのだ。でもやっぱり見る人をハッとさせてこその洗練。みんなと一緒ではダメ、かといって個性的すぎるのも上品ではない。個性的すぎないのに、誰とも一緒ではない、そのバランスこそが洗練であり、「エフォートレスシック」なのだと知ってほしい。

Effortless Chic Rule2

地味と派手を組み合わせると、不思議にうまくいく

 

「エフォートレスシック」のつくり方として、 ぜひ覚えていてほしいのが、“地味なのに派手”というパラドックス。昔から、洗練されたオシャレのテクニックとして、「地味派手」という方法があって、例えば“黒のタートルに黒のパンツ”は、“地味なはずなのになぜか派手”という矛盾の魅力を持っている。相反する二つの要素を組み合わせるのは、ファッションやメイクに限らず、例えば香りも、“名香”と呼ばれるものほど、セクシーでありながら淑女性を持つような、矛盾を見せるもの。そもそも優れた香りが掲げる女性像は、みな二面性を持っているものなのだ。それもまた素敵の発露、洗練の絶対条件。だから一つの装いに、地味と派手の両方の要素を組み入れてみてほしい。グレーのシンプルなワンピースに、ビビッドなピンクのハイヒールを合わせる、みたいに。

Effortless Chic Rule3

まず一度きちんと着てから、着崩すのが“こなれ感”

 

エフォートレス=抜け感を形にするのは、もちろん簡単ではなく、上手に着崩すのにもコツがいる。いきなり崩そうとしてもダメ。よく、下ろしたての服は着たままベッドでひと眠りしてから出かけると、いい具合にこなれ感が生まれると言われるように、ひとまず一度きちんと着てみてから、どこか一カ所グズッとさせてみてほしい。

輪郭だけきちんと取った口紅を、上下唇をすり合わせてなじませるのも同じ手法だけれど、きちんと感がどこかに残っていてこそ、抜け感は美しい。逆にどんな抜け感が美しいのか、それを知るためにも、“きちんと”から少しずつ崩してみて、ちょうどいいポイントを探してみる。それを繰り返すうちに運動神経のように崩し方が身に付いてくるはず。それこそがこなれ感であり、洗練なのだ。

Effortless Chic Rule4

シンプル定番に、トレンドをふたつまみ、それだけでいつも旬の人

 

もう一つ、なかなかに難しいのが、トレンドの捕まえ方。まず、時代を無視した洗練はありえないから、トレンドはちゃんと取り込むべきなのだけれど、トレンドにどっぷりつかると洗練は生まれない。だから、トレンドはひとつまみかふたつまみで十分。特にシックを狙うのならば、時代を超えたシンプルな定番服の中に、本当に一カ所二カ所、色や小物で“今の風”を感じさせるくらいが抜け感にもつながってベストなのだ。メイクならば、眉と肌感にさえ、長いスパンで続くトレンドが取り込まれていれば、大丈夫。あとは塗りたい色、自分らしい色を自由奔放に。今、トレンドは形では示せない。今の気分を感じさせればそれでいいのだ。

Effortless Chic Rule5

シンプル定番に、トレンドをふたつまみ、それだけでいつも旬の人

 

メイクの抜け感は、肌に透明感があれば、それだけである程度成立してしまうもの。さらに唇やまぶた、頬のパーツメイクのどこかで透明感を表現できれば尚いいが、でもこんな考え方があることも知ってほしい。例えば、アイメイクはこってり強め、でも唇には何も塗らない…のような、一点集中メイクでも洗練された抜け感が表現できること。

このときのアイメイクは、アイシャドウもアイラインもマスカラもしっかりと。むしろ一点に力を集中させたほうが、より強い抜け感と垢抜け感が生まれて、今を感じさせるワンランク上の「エフォートレスシック」が完成するはず。洗練の極みに挑んでみたいなら、例えばスモーキーアイにノーリップといったように。

Effortless Chic Rule6

メイクの順番を変えると、上手に抜ける

 

抜け感を上手につくるコツをもう一つ挙げるなら、いつもとメイクの順番を変えること。不思議なもので、いつもはメイクの最後に仕上げる口紅を最初に持ってきただけで、いつもと違ったメイクになる上に、とても自然に抜け感が生まれてしまうのだ。

それも、口紅を仕上げた時点でもうメイクが八割がた完成したような感覚があるから、他のパーツメイクで自然に力が抜ける。ひょっとしたら、あとは眉とマスカラだけでもいいかもと思えてしまうほど、自ずと顔に抜け感が生まれるのだ。試してみてほしい、不思議だけど、本当。メイクに潜んだ知られざるメカニズムである。

Effortless Chic Rule7

抜け感にも洗練にも不可欠なのは、清潔感

 

忘れてはならないのが“清潔感”。洗練と清潔感はにわかには結びつかないけれど、清潔感はあらゆる魅力の大前提。素敵と言われる大前提でもあるのだ。そもそも抜け感には、清潔感がなければだらしなく見えてしまうし、シックが意味する落ち着きや上品さには、清潔のニュアンスも含まれていて、だから、人に心地よい印象を与えるのだと考えてみてほしい。

洗練はファッションやメイクだけに宿るものではない。むしろ醸し出す雰囲気や気配そのものから湧き上がるもの。そこに美しい生き方までを見ているのだ。家にムダな物があふれていたりはしない、いつもきちんと整った部屋に暮らしているイメージを見ているはずなのだ。その人が生きている日々まで含めて、人は人を素敵と思うのだから。

 

---fin.

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#EX30 Mermaid Rhapsody
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ブルーグリーン、パープル、肌馴染みのいいオレンジなどさまざまな遊びのカラーが混在する鮮やかなアイシャドウパレット。

結構カラフルなので使いにくいのかな?と思いきや、淡めの発色なので肌色関係なく使えます。

 

左上:とにかく輝きがすごい、イエローベースに多色のラメ。夏の日差しを表したようなポジティブなカラーです。画像では目頭、上まぶたの真ん中にのせています。

右上:透明感のあるグリーン。日本人は黄色人種なのでグリーンは意外と似合いやすいカラー。画像ではアイホール全体に重ねています。軽めにのせるのがポイント!

左下:今季トレンドでもあるライラック系のカラー。パール感もキレイな目元になれます。画像ではアイホールの二重幅まで塗っています。

右下:果実のようなフレッシュなオレンジ。肌馴染みがよく、立体感を与えてくれます。画像では下まぶた全体に使用しています。

 

1度に4色使うのもいいですが、単色使いや2色の組み合わせなどですっきりまとめるのもかわいい印象でした。(画像のメイクは全色使用しています)

#EX30 Mermaid Rhapsody
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ブルーグリーン、パープル、肌馴染みのいいオレンジなどさまざまな遊びのカラーが混在する鮮やかなアイシャドウパレット。

結構カラフルなので使いにくいのかな?と思いきや、淡めの発色なので肌色関係なく使えます。

 

左上:とにかく輝きがすごい、イエローベースに多色のラメ。夏の日差しを表したようなポジティブなカラーです。画像では目頭、上まぶたの真ん中にのせています。

右上:透明感のあるグリーン。日本人は黄色人種なのでグリーンは意外と似合いやすいカラー。画像ではアイホール全体に重ねています。軽めにのせるのがポイント!

左下:今季トレンドでもあるライラック系のカラー。パール感もキレイな目元になれます。画像ではアイホールの二重幅まで塗っています。

右下:果実のようなフレッシュなオレンジ。肌馴染みがよく、立体感を与えてくれます。画像では下まぶた全体に使用しています。

 

1度に4色使うのもいいですが、単色使いや2色の組み合わせなどですっきりまとめるのもかわいい印象でした。(画像のメイクは全色使用しています)

*価格はすべて税込です。

*品切れの際はご容赦ください。

*2023年8月25日現在の価格です。価格が改定となる場合がございます。

 

構成/ISETAN'S BEAUTY

「なりたい自分になる!」を叶えるビューティー情報メディア meeco magazine

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